グラムと言うより、ニューロマンティックだ by 澤部



花火大会は結局近くまで見に行った。
花火というものは、儚い、見たいな事を言われがちだけども、
僕はあまりそうは思わない。
記憶に残る。毎年恋しくなる。これって儚いか?


帰り道で小学校時代の女友達に声をかけられた。
髪の色が茶色くなっていたこと、
すこし痩せていたこと、大人びていたこと、
それを除けばなにも変わっていない。
って、これはだいぶ変わっているか。
昔、多少なり特別な感情を抱いていたので、たじろいだ。
本当に、本当に、びっくりして顔が赤くなっていただろう。
一緒にいた友人、Nさんをちらちらみてしまった。
僕は、小学校時代の友人に遭遇することがほとんど無く、
いままであった人間は数えるほどだ。
卒業アルバムにいたっては何かの手違いで捨ててしまったらしく、
探せど探せど見つからない。
彼女の家は僕の家のすぐ裏なのだが、こうして再会するのに、
なんと6年も時間を要してしまった。
久しぶりに「感動の再会」を果たした。
向こうはいまやパンクが好きらしい。グリーンデイやサム41だって。
僕の管轄じゃないや。クラッシュとラモーンズピストルズは聴く。
と言っていたけれど、イギーは知らないって。
アリス・クーパーもしらないのかなぁ。
ってか、ショッキング・パンクは好きじゃないのかなぁ。
そして彼女は言った。
「UKポップは好きじゃないの」って。
彼女は今年のサマソニにいくらしく、楽しそうだった。
サマソニ!?ラーズじゃん!というと、
彼女は不思議そうに僕を見た。
デュラン・デュランには反応していた。
グラム・ロックじゃないっすかー!というと彼女は笑った。