とんでもねえ by 澤部



美術部の後輩がどっかいきましょう。と言っていたのに、
どうやらぽしゃったらしく、そのために貯めていた1万円を、
思いっきり使おう、この際。となって今に至る。
昼すぎに学校に向かう。友人と卒業証明書を掻っ攫いに行く。
私服でも制服でもよかったらしく、じゃあ僕は中立だ。
と女子にしか許されないピンクのシャツを着て登校。
恥だなんていう言葉は脂肪で跳ね返る。ファック。
その後に池袋に行く。
前々から気になっていた骨董品屋を冷やかす。
ボーイ・ジョージと書かれた札の先に目をやると、
なんと頭に5つ穴の開いたボーイ・ジョージが。この店はやばい。


その後、タワーレコード
小沢健二さんと、小島麻由美さんと、水中、それは苦しいの新譜を購入。
バイトがあってどれもまだ満足に聴けていないのですが、
水中、それは苦しいに2100円も払ってしまったのか、
と思うと、僕はまだまだ余裕がある。そして贅沢。
と、落ち込みにも似た晴れやかな気分になる。
こんなレコードが出せる時代だ。日本はまだ平気だ。
僕はこのレコードに日本の将来を見ることが出来ると思う。
「鹿の大群VS鹿」のヴァイオリンの旋律が、
沢田研二さんの「TOKIO」のリフだという事実に、
僕は涙を流さずにはいられない。