かっこいいということはなんてかっこわるいんだろう by 澤部



早川義夫さんというシンガーが昔にそういうアルバムを出した。
その事実だけで十分な気がする。


僕は中1から中3にかけて、誰も聴いていない音楽を聴いて、
にんまりとしていた。優越感を抱いていた。
ナンバーガール聴いてにんまり、DMBQ聴いてにんまり。
くるり聴いてにんまり。スーパーカー聴いてにんまり。
「こんな音楽だれも聴いてないぜ。ちょっとかっこいいんじゃねえ?」
とかいう勘違い、もとよりも、
音楽に対して閉鎖的になっていた。
まぁ、そういう時代があった。
中3だ。イエママのQ&Aを聴いたあたりかな。
それともQueのライブを見たときか。いまとなっては覚えていないけど、
そういう意識をとっぱらってくれたのがyes,mama ok?だった。
(いまでも時にどうしても嫌いな音楽を批判してしまうのは、
子供だからだと思うのだけれど、どうだろう)
ラントスターの坂さんが以前、自身の日記で、確かこんな感じの発言を。
「(音楽に対して)頭でっかちになっていたところもあったけど、
そういうことのつまらなさとかくだらなさを気づかせてくれたのが、
ザ・コレクターズの、ライブでありレコードだった」
といっていたと思うのだが、
僕にとってyes,mama ok?はそういう存在なのかもしれない。
ジャンルを越えていく快感、yes,mama ok?にはそういうのがある。