女王の、 by 澤部



教室に兄がはまっている。
おーい。


まあ、でも思うんですが最近、
「あらゆる突込みを受け付けさせないタイプのドラマ」
だったり漫画だったり映画だったりって少ないなぁ。
もうつっこんだらそこで終わりみたいなの。
バトルロワイヤルはそうかもしれないけど、
純粋につっこみしたら「不粋」という映画ではない。
それ以外の効果が大きすぎて。
このドラマだってそうじゃないですか。
何かにつっこんだらもうそこで楽しむ資格すら失いかける。
そんなぎりぎりのドラマ。
ガラスの仮面なんかに近いかもしれない。
「なんで演劇の本番中なのに、なんでこんな観客しゃべってんの?」
とか、そんな突込みをしてしまったら、
そこでガラスの仮面というストーリーを楽しめなくなってしまう。
そんなもんだと思うのですが。


安レコードを購入。
スティーヴィー・ワンダーのホッター・ザン・ジュライ。
400円。にしてもダサいジャケットだ。裏ジャケなんてホントひどい。
まあいいとして、このアルバム、
6歳くらいの頃、狂ったように聴いていたのだ。
電話会社のCMで「心の愛」が使われていて、
それが幼年期の僕のつぼに入って、母親に、
このCDほしー、とねだっってみたら、
すんなりとスティーヴィーのアルバムを買ってきた。
だが、彼女が手にしていたCDはウーマン・イン・レッドのサントラ盤でも、
ベスト盤でもなく、このHotter Than Julyだったのだ。
それを知った僕は機嫌を曇らせていたのだが、
「ハッピー・バーズデイっていうすんごく有名な曲なら入ってる」
という言葉に瞬殺され、素直にこのアルバムを聞いていたのだ。
(後にウーマン・イン・レッドのサントラも買ってもらった)
それからというもの、僕は祖母の散歩に無理やり付き合い、
無理やりCD屋へ連れて行き、スティーヴィーの、たとえば、
キー・オブ・ライフや魚の写ってるジャケットのベストなどを、
買わせて、少ない年金を搾り取る鬼畜な孫だった。
一時期遠ざかっていたが、3年ほど前、レコード棚から、
「アップタイト」を発掘してそれ以来ちょくちょく聴いている。
にしてもこのアルバムは最高だなぁ。
7、8曲目以外はソラで旋律を追える。最高。
でも8曲目にいたっては記憶すらない。