見えないよ by 澤部



美術部の方々と小規模な集まり。
最近気づいたんだけれども、
僕が無防備に笑うことができるのは、
特定の友人と話す時と、美術部として活動してる時くらいだ。


家に帰るためにバスに乗る。
疲れたのですぐ眠ってしまったようだ。
音楽はバスに響き、夜を殴る。
彼の唄の中、おぼれていく感覚だけははっきりとしている。
どこまで堕ちていくのだろうか。
誰の声も届かずに、かといってひとり、というわけでもない。
意識の間を衝いて運転手の声がようやく届く。
急いでバスを降りると、知った町だった。
妙にほっとした。