越えて行け優しさを by 澤部



ポピュラー音楽理論の講習会みたいなのを、
大学側が開催していたので参加してきた。
誰かに教わると、よくわかるし、安心する。


池袋の駅で宗教の勧誘?がうっさい。
「神を信じれば永遠の命が」どうとか、
「裁きの日は近い」だとか。
うるせえ。
眼の青いお嬢さんまでもそんなことを言っている。
君はそんな事をいうためにこの国に来たのかい。
そんな眼をして僕を泣かせるつもりなのか。


帰り道はレコード屋をたくさん冷やかすも、
結局一枚も買わずに帰った。
本屋で何冊か漫画を買った。
ラブロマ」とか「すずめすずなり」とか。
楳図かずお先生の「おろち」は1200円と高価なのでパス。
周りの景色がシャクに触るので、
エロマンガでも買ってやろうか、とか思ったけれども、
それほど不毛なことはない。
エロマンガほどあほくさいものはない。
三浦靖冬さんとか例外もいくつかはあるけれど。
「漫画ばっかり読んでると馬鹿になりますよ。
小説を読みましょう」
あんたの方が馬鹿じゃないか。
「小説 も 読みましょう」でいいじゃないか。


風呂に入ろうとして風呂桶のお湯を掬って、
身体に思い切り浴びせた。
この時点で僕は思い違いをしていた。
そう、お湯ではなかったのだ。
つまりは僕は水を思い切り、しかもこの冬場、
冷え込みの激しい浴室でかぶってしまったのだ。
今夜も銭湯だ。メリー。