ハンドボール大会とヴァレンタイン by さわべ



僕の通う高校には年間行事としてハンドボール大会がある。
それはこの時期の文化系の憂うつの代名詞。
その理由はきっと「音楽祭の時は頑張んないのにハンドのことになるとやたら燃えて、
そのとばっちりを受ける」からだと思う。
実際にそう、かも知れないが。
今年のハンドボールは一味違うようだ。
まずほぼ反則の教員チーム発足。
そしてコートが狭い。
この二つが今年のハンドボールを面白くする要素だと、思う。
体育会系の連中は相変わらずだ。
普段は先生が「早く並ばせろ」といわないと並ばせないくせに、
この時期になると「お前らとっととならべ」だ。
この態度の変わりようは少々腑に落ちないがまぁ、よしとしよう。


今日の試合は僕の男子のクラスは勝った。
見ていて久しぶりに興奮した。
もちろん思うところもたくさんあるのだが、敢えて自粛。
ただ。
少々子供っぽい生徒も中にはいて、この変な状況を楽しむ方法はいくらでもあるのに、
探しもせずに「だるい」とか「早く帰らせろ」といっている。
僕は去年、確かに楽しんで観戦していた。
観戦は、楽しんでいた。といったほうが正確か。


男子は勝ったが女子は負けてしまった。
試合を見ていたが、球に勢いは無く、守備陣はキーパーをフォローしきれていなかった。
友人はいう。「こいつらは、ホントがんばってたんだ」
この言葉が切なく響く。
それは別に、救われない努力に対しての同情ではない。
その時の友人のフォローがとても、悲しかったのだ。
ある女子は声を堪えて涙を見せないようにしていた。
こういう女性の方が少し、かっこいい。とも思えた。
とにかく、「こいつらは、ホントがんばってたんだ」。
泣きじゃくる女子たちにはなんか居た堪れない言葉だったのだ。


バレンタイン。
下はチロルチョコ、上は手作り。
手広く抑えた結果、今年の収穫は7個。
おぉ。いいの?悪いの?
でも今年はハンドボール大会で部活が無かったから、
それを差し引くと結構いいほうかも、なんてね。
意中の女性からももらえて上機嫌だが、なんかむなしい気分にもさせる・・・ぜ。