エレピは夜の中 by さわべ



ガラス越しに見えたような灯り/言葉を出したくなかった
街の中で僕だけが一人/影を持たない


真夜中に聴いた古いレコード/旋律が遠くなる
胸の奥の方/空回る鼓動に耳をあてたんだ


探していた言葉は砕け散って/あてもない沈黙を裂く
約束さ/夜が明ける頃には/誰もいない月の裏側で逢おう


真夜中に訊いた/あとどれくらいで言葉は軽くなる
失った風景に寂しさを抱けば/気まぐれが強くなる


星空に届きそうな痛み/僕らは意味を持たない
約束さ/夜が明ける頃には/誰もいない月の裏側で逢おう